小説の文章の特徴について考える──SNSでも使える文章術

今日はポエミーPNGNでいくぜ。

小説風の文章を書いてみる

気だるい金曜の朝、窓から差し込む朝日で目を覚ます。11月も中旬、今年は比較的暖かかったものの、それでも朝は冷え込んできた。時計に目を向けるとすでに6時をすぎている。

「もう朝か……。ゴミ捨ていかなきゃな……。」

気だるさの原因は他にもある。窓の外から地面を強く叩く雨しずくの音が、まだ意識のおぼろげな脳内に響く。

「ああ、起きたくねえな……。」

布団の中で面倒な気持ちと格闘しているうちに、ゴミ収集車が来てしまった。

「今からじゃ、間に合わねえな。」

そう呟き、ゴミ捨ては今度にすることにして、オレは起き上がった。すんなりと起きられた。

小説の文章の特徴について考える

要点を整理したり、何かを説明したりするための、いわゆるフツーの文章とは違い、小説の文章に求められるのは、読み手に想像力を働かせる描写をする文章だ。そうするとフツーの文章ではOKな「今日は」とか「それ」「この」とかを別の言葉で表現していく必要がある。

上に書いた先日の寝起きの文章を例にしよう。短い文章にも工夫が凝らしてあるんだ。たとえば、「今日の朝は〜」と書き始めずに、「気だるい金曜の朝、」から始める。

「今日」という言葉は、いつでも「今日」という言葉が使えて漠然とし過ぎているため、読み手にはどんな日かまったく想像できない。

要するに、一つの指示代名詞や名詞の表現で済ませられる言葉を置き換えて、内容にふくらみを持たせていくってことになる。

ただ考えたことを文章に書き起こすのなら名詞化できるものはどんどん名詞化して「今日の朝」で大丈夫なんだけど、そうするとどんどん名詞化された一つの言葉がたくさんの意味を持つようになって、そもそも小説やポエムでやることは詳細な描写なんだから、真っ向から対立することになる。

そして、意図的に接続詞を抜かすというやり方もある。

たとえば、本来接続詞を使った文章だと、

「しかし、気だるさの原因は他にもあった。窓の外から地面を強く叩く雨しずくの音が、まだ意識のおぼろげな脳内に響いているからだ。」

となるが、例の文章では

「気だるさの原因は他にもある。窓の外から地面を強く叩く雨しずくの音が、まだ意識のおぼろげな脳内に響く。」

となっている。

逆接の「しかし」と「〜からだ」を入れてしまうと、状況や理由の説明となってしまうからだ。逆に言えば、状況や理由を読み手に想像してもらうように書くのが情景を描くということになる。

他にも、たとえば、よくありがちな

「でも、今日は日曜日で休みだ。」

という文章の「でも(しかし)」と「で(そして)」を取り払うと、

「今日は日曜日。休みだ!!」

となる。より文章が生き生きとして躍動する。

上述のように、ここの「今日は」の部分を「今日」という言葉を使わずにふくらませていくこともできる。逆接を使いたい時でも、逆接の理由を「今日」を他の言葉で置き換えることで読み手に想像させることもできるんだ。

「忙しかった夏の1週間、がんばって駆け抜けて、ようやく日曜日。休みだ!!」

こんな感じ。どう?

文章が生き生きとしてくると、みんなの心の中のPNGNも生き生きとしてくる。ということで、普段はよく真逆の文章を書いているPNGNだけど、今日はポエミーPNGNでお送りしました。

少しでも参考になったらお魚ください。

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